さいきん

さてようやく帰国の日記を書き終えたら、既に一ヶ月以上経ってしまっている。
色々あったのだけど、まずは今週末のことを書いておこう。

12月7日(日)
生憎の雨だが、NGMさんと一緒にチジックのカーブートセールへ行ってみる。比較的暖かかったが、やはり雨が降っているので店の数は少ない。天気が良い日はグラウンド一杯に車が入っているのだが、今日はアスファルトが貼ってある場所のみだった。店の人と話していて判明したのだが、雨が降った場合はグラウンドが痛むので車を入れてはいけないことになっているそうだ。なるほど、道理で雨の日はいつも非常に店が少ないわけだ。僕はホーンジーのティーセット(6ポンド)と猫(二匹で50p)を購入。

チジックハウス横のCaruso St John設計のカフェでお茶してからNGMさんは帰宅、僕はHammersmithのタウンホールでやっているマーケットも覗いてみる。アンティークのボタンを購入してから引き上げる。

一旦荷物を置きに会社に出るとFが机に座っていた。日曜なのに仕事してるのかと驚いたが、個人のプロジェクトをやっているとのこと。若手建築家が対象の招待コンペで、某企業の建物の中に作るインスタレーションの案を見せてもらう。簡単だけど筋は通ってるし、綺麗なものになりそう。彼はもうすぐウチを辞めて独立する予定で、色々と個人の仕事もやっているようだ。既に大学でも週二回教えており、チュートリアルの日は会社を昼からあがる代わりに土曜日に一人で出勤して仕事している。優秀なスタッフなので彼に辞められると会社としては痛手だが、まあこれは仕方のないことだ。

僕はロイヤル・アカデミーでのAnselm Kiefer展に行ってみる。来週で終ってしまうのでその前に見ておこうと。
展示の前半は彼のルーツであるドイツの闇の文化である第二次大戦やナチスを題材にした絵や写真など政治的なテーマがダイレクトに荒々しく表現されていて、分かるけどちょっと苦手かなーと思っていたのだが、後半になるにしたがってより抽象的な綺麗な絵になっていくのが面白かった。とはいえ一見綺麗にみえるだけで本質の荒々しさは昔と変わっていない。一番好きだったのは満点の星空を表現した大きな絵画だが、星の部分に本物のダイヤモンドが無数に使われている。馬鹿みたいに単純でアイロニカルな絵なんだけど、とても美しかった。

12月8日(月)
仕事の後でCovent GardenのCompagnie Des Vins Surnaturelsというワインバーでショーゴとミカさんと美味しいワインを飲む会。ミカさんは見た目が若いので完全に年下だと思って話していたが、色々聞いていくうちにどうやら少し歳上っぽいことを感じて焦る。2人ともとても銘柄に詳しく、僕は全くついていけないので完全にお任せしてしまったが、どれも美味しいワインだった。ここで赤と白を2本あけ、もう一軒はしごして赤を一本。月曜なのにすっかり気持ちよく酔っ払って帰宅。

12月9日(火)
明日からボスがバハマに出張なので社内はなんとなくバタバタしている。僕はここ数週間は珍しく時間があるのでゆったりスタディしている。「きのこ帝国」を聞きながら楽しくスタディ。最近好きなこのバンドの作詞作曲・ギターボーカルをしている佐藤さんがえらく美人でビックリしたけど、そもそも女優だったようだ。すごいなぁ。昼過ぎにプランをあげて一旦ボスに相談し、昼からはロビー部分の演出を考える。スラブが各階で違う場所に飛んでいるような立体的な演出がしたいのだが、外観と構造との兼ね合いがなかなか難しい。19時前にボスは帰宅。僕は19時半にあがる。最近は時間があるので自炊している。日曜はターキーのミンチを買ってきてそぼろを作った。今日は鯖とトマトのパスタ。簡単だけどなかなか美味しい。パスタは最初に弱火でじっくりとガーリックを炒めて、オリーブオイルにしっかり匂いをつけておけばまず失敗しないと思う。