楽な週

先週は火曜まで4連休だったので、3日働けばまた連休という楽な週だった。3人ほどホリデーをとっているので事務所は4人だけで非常に静かで長閑な雰囲気。そういえば僕が働き始めたときもスタッフは3人しかいなかったので毎日こんな感じだったなーと思い出した。仕事が無くて給料が非常に安かったから辛いのは辛かったけど、その分みんなで話し合いながらじっくり時間をかけて一つ一つデザインする喜びは大きかったに思う。あれから3年半が経ち、仕事も増えスタッフも増えた。楽になった面も多いけど、不満に思う面も増えた。でもまあ所詮、建築事務所なんていつ消えるか分からない水物だ。どんな状況であれ、今出来ることを楽しみながら頑張るしかない。

金曜日は仕事後に我が家でパーティー。全部で12人くらいの人が来てくれたようだ。居間がパンクするかと思ったけど、なんとかそれなりに快適に過ごせたと思う。僕は前回好評だった豚の角煮を再び作る。山梨出身のくぼCがほうとうを作り、英国に帰ってきたばかりのいつかちゃんはご両親の故郷北海道の鮭料理を作ってくれる。どれも美味しく、皆楽しそうにしてくれていた。24時過ぎ解散。

6月9日(土曜)
朝はRIBA(英国王立建築家協会)の図書館へ。久々にアカデミックな空間に身を置いたが、静かで大変良い。毎週きたいくらいだ。Meiriくんと一緒に結成したパブ研究会(パブ研)の活動の第一歩で、まずはパブの本を探し目ぼしいものをピックアップ。1983年にRIBAで開催されたパブ建築のエキシビション”Bricks and Beer”に合わせて作られた冊子が結構しっかり作られていたので、まずはこれを読んでみることに。

天気が良くなってきたので、図書館が閉まった後はRegent Parkへ。道から外れたところに木に囲まれた静かな草地を発見したので、そこでお昼を食べていると背後からリスに襲われそうになる。こいつら可愛い顔して中身は本当にネズミと変わらない。木陰で昼寝してから16時ごろAAへ。3週間後の展示に向けた話し合いを横目で見ながら冊子を読む。皆で夕食を食べて解散。

6月10日(日曜)
朝フラットの掃除をし、冊子を読んで軽くまとめようとするも、思ったより時間がかかって結局きちんとはまとまらず。16時ごろAAへ行き模型作業に参加。SharisharishariはFestival of Architectureのキュレーターより声をかけられて、今月末に展示をする予定になっています。日時など詳細が分かったらまたお知らせします。
パブ研の活動計画を報告した後は読書会。ノーバート・ウィーナー著「サイバネティックス」を読む。恥ずかしながらパブの本に苦戦して読めていなかったが、こみさんが噛み砕いて説明してくれた。とはいえかなり抽象的で高度な概念を提案していみたいで、東大生のこみさんですら苦戦しているのだから僕の頭では理解不能な予感がプンプンする。著者のノーバート・ウィーナーの経歴がまず笑える。14歳で数学、15歳で動物学、16歳で哲学の3つの異なる学位を取得し、17歳で哲学修士、18歳でハーバードから数理論理の博士号を授けられたとのこと。神童以外に呼び様が無い。

サイバネティックスとはギリシャ語の「操舵士」からとった造語とのことで、動物や機械のコントロール/コミュニケーションシステムを、船が舵の向きを変えることで方向を変える様子に例えた概念のようだ。制御できないもの(海、潮流)に基づいて、制御できるもの(舵)を調整することで最良の結果を達成する方法論とのこと。

タイ料理を食べて解散。夜はかなりの大雨で、帰宅したら相方の部屋がシャワーになっていた。笑うしかないレベルの雨漏り。まさに自然と共存する住宅です。