先週からの今週
9月7日（金）
18時に仕事をあがり、Takさんとパラリンピックを見に行く。メインスタジアムでの陸上競技決勝。
賛否両論あるメインスタジアムだが、僕は良いと思った。会期が終わった後は客席の大部分を解体するという仮設性の高い建築なので、構造は非常にざっくりと簡単に作っているが、周囲に巡らされたファブリックで劇場としての演出をしている。安いけど、ちゃんと空間になっている。
しかし一番良かったのはトラックが掘り下げられていた点。真っ直ぐ歩いてファブリックの隙間をくぐるとすぐにトラックがみえてくる。そんなに数多くのスタジアムに行ったわけではないけれど、普通のスタジアムよりも透明性が高いと思う。
選手達はなんかメカメカしていた。人造人間みたいで格好良かった。帰りは電車が込んでいたので隣町まで歩くことにしたが、30分くらい歩かされて僕もTakさんもヘトヘトになってしまった。しかし面白かった。Takさんありがとう。あ、チケット代こんど渡します！
9月8日（土）
9時ごろ起床。若者2人とMeimeiと4人でSt Johnのカスタードクリームを購入し、しばらく歩いてMonmouth coffeeでコーヒーを飲みながら食べる。久しぶりにこの２つの組み合わせが食べれて幸せじゃ。
食後、僕は事務所へ。雑用的な仕事をこなした後、読書会の準備。Cyberneticsの第九章で、今週は僕とコミさんが担当なのだが、日本語訳を誰が持っているのか分からなかったので英文の原書で読む。思ったより読みやすかった。
9章では生命システムを特徴付けるのは学習と自己複製機能であるとし、固体がその一生の間に環境に合わせて自分を調節する能力を「学習」、自分に似た固体を多量に複製し、そのなかで環境にあったものだけを生き残らせる、要は世代交代による学習能力を「自己複製」とする。そして「学習」し、「自己複製」する機械を作ることは可能か、ということが話されている。
夕方コミさんといつかちゃんがやってきたので少し話し合ってから解散。いつかちゃんとMeimeiとOtaくん、たまきくんでTower Bridgeのハーバーあたりを散策する。とても綺麗で、ロンドンらしくない良い雰囲気の場所だった。ピザ屋で晩飯。大きさにたまげる。
帰り道にOtaくんがテムズ川で水泳している間、いつかちゃんはヒースローにいる堀田さんからの電話を受けていた。堀田卿はエジプトのサマースクールに教えに行く予定だったが、フライトがストライキでキャンセルになったとのこと。
9月9日（日）
読書会用のレジュメを朝コミサンに送ってからゆっくりめで出社。仕事をこなし、14時半くらいにYumchaaでのSharisharishariへ。僕が一番乗り、しかも客は僕だけ。音楽もなく恐ろしく静かなカフェでお茶を頼んでいるとTakさんがやってくる。最終的には9人くらい集まった。現在進行中のプロジェクトを色々話し、読書会など。
それからKing's CrossのPubで、帰国されるソウイチさんの送別会。10年を英国で過ごされてからの本帰国。僕もTakさん、コミさん、Meimeiと帰国後の予定などについて話す。お父さんが建築家であるコミさん以外は、帰国後の計画は真っ白。どうしたものかなー。まあ先々まできちんと計画する人は留学なんて無謀なことはしないのだろう・・・。
9月10日（月）
仕事を頑張り、夜はいつかちゃんとMeimeiとトンコツで晩御飯。堀田卿は結局無事に飛び立ったようだが、政情不安に怯えている様子。無事のご帰国をお祈りしています。
9月11日（火）
仕事を頑張る。25時過ぎ帰宅。
9月12日（水）
仕事を頑張る。27時過ぎ帰宅。
ん、一日の長さがおかしいね。
9月13日（木）
朝9時出社。ボスと2人、模型の山を持ってタクシーで南ロンドンにあるクライアントのスタジオへ。やや遅れて11時ごろクライアントのAさん登場。大変有名な彫刻家だが、とても気さくな方だった。模型をしげしげ眺め、「これはいい！素晴らしい」と何度もお褒めの言葉を頂く。立体芸術の権威に形を褒められるのだから、こんなに光栄なことはない。
当然デザインのことも良くわかっている。作品と呼べるものを作るには、何かを犠牲にしなければいけないというのが分からない普通のクライアントは、「ちょっとベッドルームが小さいな。もっと大きくしてよ」とか普通に言うのだが、彼は「でもこれを大きくしちゃうとプロポーションが悪くなるな。この細さがこの案の良さなんだから、それは壊したくないなー」など、全体の形を見ながら考えることができる。まあ僕達の手管も全て分かっているので恐ろしくもあるし、他にも発展させないといけない要素は山ほどあるので大変だが、どうなるか本当に楽しみな仕事だ。
14時過ぎ帰社。ボスとボスの奥さんの3人で、近くのイタリア料理屋で祝杯をあげる。ふーよかった。20時帰宅。
