突然忙しい、が楽しい

先週末はNZプロジェクトのクライアントであるKさんが来英。プレゼンをして、皆で食事に行ったりホテル見学に行ったり土日とも忙しく過ごす。日曜の夕食はMandarin Orientalのレストランで豪勢極まる夕食をKさんに奢っていただいてしまった。実に美味しくてひっくり返った。プロジェクトも先に進めれたらいいのだけどなぁ〜。とりあえずNZには是非行こうと思う。地球の裏なのでなかなか気軽に行けはしないのだけど・・・

で、先週末からずっと風邪をひいています。が、仕事が休めないほど忙しい・・・。
先週の金曜にコンペが終わったと思ったらそのまま現場の担当に。運河沿いにある小さな住宅の増築で、運河側にガラスボックスのStudy roomを作るプロジェクト。実はもう4年くらい前からやっている仕事で、僕は最初の調査からスタディまでを担当したが予算の都合などで一旦止まり、僕は他の仕事に。一年後にようやく再開したものの、僕は他の仕事が忙しく関与できず。3年ぶりに帰ってきた訳だ。

既に基本の建設は済み、ガラスが入っている状態で内装をやることに。作り付けのシーティングと机、暖房と照明のデザイン。ボスは「時間も金もないので極力今までの形は変えないでくれ」と言いながら「でもこのデザインはなんかおかしいんだ。これでは建てたくない」と矛盾したことを言う(いつものことだが)。「変えるな」という指示は無視し、全て引きなおし徹底的にシンプルにして、一枚の板が床から30cmの高さに浮かんでいるだけのようなデザインにしてみたところ、ボスもクライアントも満足していた。よかったよかった。

前任者は曲線を使えば特別な空間になると勘違いしていたのか、曲線・曲面が多様されていたが、こんな狭い空間でこんなことをしたらそりゃうまく収まらないに決まっている。
特別な空間やオブジェを作るのはそんなに難しいことではない。たとえばまな板の長さを2mにしたり、厚さを20cmにしたりしたら、それだけでありきたりのまな板が一気に不思議な彫刻になってしまうだろう。僕の案は非常にシンプルだが、プロポーションを調整するだけで特別な演出になっているはずだ。と信じたい・・・


既に半分できた状態で引き渡されて、なんで入り口がどこともAlignしてないのかとか、この無駄な天高は何なんだとか色々不満はあるが、ともあれ、実際に建っていく最中の物件を担当するのは初めてで大変面白い。毎日業者に電話して少しずつディテールを詰めていくのはパズルのようで楽しい。多分一月後には完成するはず。出来ることは限られているが、良い物にしたい。