臨時Shari

木金はベネチアに集中するも、相変わらずパッとしない。何が悪いのかも分からない状態で、突破口が見えない。インテリアデザインではなく建築にしないと僕たちがやる意味がないのだが。。。

5日(土)
昼前にRIBAの本屋を物色し、15時からうちの会社で臨時Sharisharishari。渋谷さんが出張で来英されたが、コミさんがいないので僕が臨時にホスト役を務めることになった。僕から会社での仕事の一部を紹介し、次に大学でランドスケープを学ぶKMSD君よりハイストリート・デザインの課題についてのプレゼン。洪水や地域活性化など皆で議論し、アドバイスなど。続いて渋谷さんよりまず自社で独自に開発した新技術について。学校を中心に国内外ですでに結構な受注を受けており、スタバの全店舗も採用になったとか。すごいなぁ。社長である渋谷さんの「足し算と掛け算を組み合わせながら社を成長させたいという」社の経営方針などについてもお話いただく。経営戦略など考えたことも無いので、ただただ感心。それから丁度帰国していたフォスター&パートナーズのシンジくんより、駐在しているサウジアラビアの仕事や現地の生活の様子を話していただく。全くの更地(砂漠のど真ん中)に超高層が林立する金融街を作っている。既に躯体は出来上がり、仕上げをはじめているようだ。なんかもう、規模が違うというほか無い。Takさんよりシェパードロブソンが現在進めているシティの再開発プロジェクトについて紹介して頂いた後、アラヤさんの話が終ったときには既に21時。3-4時間もあれば十分だろうと思ってたのに、休憩も無くぶっ通しで6時間話していたことになる。ホストとして時間管理は完全に失敗だが、内容はとても面白かったので良かった。

夕食はTakさんが予約してくれたいつものBAR SHUにて四川料理の円卓を囲む。食後にちょっと飲みますかとなり、スタルクが内装を手がけているSANDERSON HOTELの中庭にあるバーにて更に渋谷さんを中心に色々話す。日付が変わった後で解散。

6日(日)
昨夜から雲行きは怪しかったが、朝からかなり激しい雨が降っていたのでTDさんに電話しマーケット行きをキャンセルする。特に予定がなくなったので家の共有階段に置かれていた本を読む。吉田修一の「悪人」。これが読み始めたら止まらず、上下二巻を一日で読破。簡単にまとめると「本当の悪人とは何か」といった陳腐なテーマだが、福岡から長崎にかけての寂しい田舎の風景描写が胸が詰まるほどに秀逸で、ぐいぐいと引き込まれた。ただの推理小説ではなく、日本の地方都市の哀愁と闇がきちんと描かれた良い作品だと思う。