お宅訪問

朝7時過ぎに出勤すると同僚のLが仕事していた。昨夜からずっと徹夜でやっていたようだ。後は僕がやるので帰って寝なさいと帰宅させる。9時過ぎにボスとFと模型を持ってタクシーに乗ってミーティングへ向かう。

最短コースにあるVauxhall Bridgeで大事故があったらしいのでWestminsterを迂回して南へ向かおうとするが、ロンドンの幹線道路が全面閉鎖されているので大渋滞が起こっており僕達も巻き込まれる。このままだと遅刻するのが確実になった頃にクライアントのAさんからボスに電話。彼も川の北に住んでおり、スタジオに行くには渋滞を越えなければいけないので午前中のスタジオ行きを諦めたとのことで、代わりに家でミーティングできないかとの話だった。断る理由もないので行き先を変更し彼の自宅へ向かう。

以前「今は小さな家を借りてるんだ」と言ってたけど、まあ僕達では到底住めないお宅。芸術家だけあって美しい収蔵品が数多く置いてあるが、美術館のようなフォーマルな空気はなく、住宅らしい温かみがある空間だった。彼が起床する空間を設計しているわけで、実際に住んでいる環境を見れたのは設計の上でも役に立つだろう。

ミーティングはかなり良かったと思う。バハマの住宅はほぼ全てでGOサインなので、あとは完成に向かって現場を管理するだけだ。ベネチアは今までの中で一番ポジティブな反応で、解決しないといけないことは多々あるものの、冗談を言いながら色々と楽しく議論できて良かった。建築を作るってのはある意味小さなお祭りなので、基本は楽しい作業なのだ。

ホッとしたいところだが、会社に帰ってすぐに台湾の仕事のミーティング。金曜までにプレゼンを送らないといけない。近々北ロンドンの住宅も再開しないといけないようだ。ミニッツ(議事録)を書いたりローカルアーキテクトへ図面を送付したりして19時きっかりにあがる。