チューリッヒ周辺紀行2

6日(日)
朝9時半起床。10時過ぎにレンタカーを借りてドライブ。久々のマニュアル車で、しかも右車線なのでテンパりながら出発。エンストしまくしながらも、先輩の助けを借りながらなんとか目的地へ。山間部にあるこんな感じの村。

小さなカフェで鍵を借り、集落の中の細い路地や古い石造りの橋を超えて進むと、村の外れの草原に目的の「彫刻の家」が見えてくる。ピーター・メルクリの代表作。うーん渋い。そして背景がエロ過ぎる。

内部は静謐な光に満ちた厳格な空間。

構成要素は至ってシンプルなので、建設コストは意外と安いのではないだろうか。扉を開けたまま見学していると、たまたま通りがかった散歩中の親子連れが入ってきたりした。

そこから更に山間部を2時間ほどドライブ。峠では雪が3mくらい積もっていて慌てるも、何とか通り抜け目的の村へ。雲の上のようなカフェで休憩。

そこから山に向かって少し歩くと、御大の作品が佇んでいる。

聖ベネディクト教会/ピーター・ズントー設計

とても小さな教会。公共建築としてはあまりに私的かもしれないが、丁寧に、真摯に作られている。

不思議なのが、あまり建築物という印象を受けなかったこと。百年、二百年という歴史を経た建築は、人工の構造物という印象が薄れ、山や森のようにある種の自然に近づいていくように思うが、この教会は20年程度しか経っていないのに既にそのような雰囲気を纏っていた。何故かはよく分からないが、素材とか形状といったうすっぺらい話ではないことは分かる。

更に山道をドライブし、クールに着くが既に日没だったのでそのままチューリッヒへ帰る。寮でスパゲッティとビールを頂きながら話をし、26時すぎ就寝。